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これまた凄いのが下取、中古バイクで入ってきました。
ご存知、V-MAX1700でございます。このモデルが入ってきた当時、カワサキで言うNinja H2が発売されたときの様に『ナニコレ凄エ~!』と我々、お客様含めなったのを覚えています。
まず見てくださいこの圧倒的存在感。現車を見ればあからさまに異質な存在であることが理解出来るかと思います。そもそもこのV-MAX、1200㏄である前型と比べて500㏄も排気量を拡大して圧倒的パワーを生み出しております。デザインは巨匠 榮久庵 憲司氏(故人)が担当(秋田新幹線 こまち や東京都のシンボルマークを担当)コンセプトは金剛力士像。ヤマハが当時持てる技術を全て投資し、ボルト1本まで専用設計で開発したということからメーカー自らが『ヤマハの至宝』と呼び、このモデルは取扱資格所有店での受注生産にて購入できるモデルでした。
左右に張り出すアルミ合金をコレでもかと使用し職人手作業でバフ掛けされた巨大なエアダクト、そこからエンジンで動力を生み排気されるまでの流れがエンジンを中心として『S字』で存在し、圧倒的なパワーを見た目だけでも容易に想像させてしまうこの外観。実際に乗ってもまさにトルクのモンスター。こいつはヤバい奴です。
過去、V-MAX1200はV-BOOSTなるものが装着され、強制的に吸気することで爆発的なパワーを生み出します。そしてこのV-MAX1700はアナログであったV-BOOSTを全域で活用出来るようにYCC-TやYCC-Iといった自動ファンネル長調整機構や自動バルブ作動等の電子デバイスをふんだんに用い、どの領域からでも瞬時にパワーを生み出すことが可能となりました。
そんな出力に伴い、フレームや足まわりの剛性は1200㏄クラスから十数倍もの強度と剛性にブラッシュアップされています。 フロントフォークに関してはDLC(ダイアモンドライクカーボン)処理された52φと規格外なフルアジャスタブル正立フォークを採用し住友製6ポットキャリパーをダイレクトマウントしてダブル、ウェーブディスクにABSとこれまた贅沢極まりない豪華装備。
前モデルではパワーに対してフレーム剛性が耐えきれず『曲がらない』としてサブフレーム装着による強度アップがカスタムの定番アイテムでしたが、最大の弱点であったフレームは新設計 重力鋳造中空アルミ材と各部の肉厚最適化を用いることで10数倍とも言われる高強度を生み出しました。まさに曲がれる仕様となったわけです。
意外にも走行してみると、それこそ四輪で言う『高級車』のそれであり、上質な乗り心地と上品な旋回性能はこの巨大なボディがコンパクトだと感じさせる程に上質。普通に乗ればまさにクルーザーとしても活躍出来ますが、アクセルを捻れば捻った分だけ加速しするMONSTER POWERを秘めております。その加速も回転数で補うものではなく、あくまで暴力的な大排気量ならではのトルク感・ダイレクト感に満ち溢れたもので、この乗り味こそV-MAX。 こちらのモデルはヤマハ正規国内モデルですので日本で扱う為の実用域も計算されたセッティングとなっております。
当時のお値段は230万円超えと価格もプレミアムでしたが、ユーロ4の排ガス規制に伴い生産終了となるまでその存在感は未だに残る皆の憧れ的なモデルではないでしょうか。燃費も悪いしサイズも巨大、値段も高い・・・でも、それを補うに十分値する圧倒的な品質と個性、そして唯一無二の走り。好きな人にはたまらないバイクです。
車名:V-MAX 1700
年式:2009年
走行距離:18,740km
車検残:2021年12月
カスタム箇所:スクリーン/左右スライダー/エンジンカバー/ETC/前後ドライブレコーダー/ナビゲーション/レバー/サイレンサーエンドブラック塗装
販売価格:1,178,000円(税抜)
総合管理部 菅野